vol.8を担当いたします、イシバシ楽器梅田店、エフェクター担当・水野です。今回紹介するのは、昨年発売され、私も愛用しているXS-1です。このXS-1、ただのピッチシフターにあらず。
BOSSのピッチシフターといえば、“PS”から始まるシリーズが有名です。非常にこのシリーズは長い歴史を持ち、進化を続けてきました。そして、そのPSシリーズの現行機種はPS-6が該当します。本コラム初回でも取り上げられた機種ですね。
ほかにも、ピッチ関係だとカテゴリは異なりますが、オクターバーのOC-5などもあります。
しかし、今回は“XS-1”。ここに、このエフェクターへ込められた思いが詰まっています。
世界初のオーバードライブと言われるOD-1がそうであるように、 BOSSのコンパクト・エフェクターにおいて「1」という数字は、非常に特別な意味を持ちます。今回“PS”を冠さなかったのは今回のXS-1がこれまでのピッチシフターと全く異なる、新たな製品であるという意思が込められているのです。実際、このXS-1(及びXS-100)は通常のBOSSコンパクト・エフェクターと比べてかなり時間をかけて開発されたとのこと。
相当気合が入っていますね。実際、そのサウンドも進化しています。
XSシリーズと他のピッチシフターって何が違うの?
XS-1はいわば「チューニングマシン」。通常のピッチシフターといえば、ある種エフェクティブな用い方がされることが多いといえます。ピッチシフトによって生まれる音色の変化も含めて味わおうという考え方ですね。
OC-5などはまさにそれで、往年の名機、OC-2を通すからこその音色の変化を再現したVINTAGEモードというのもあったりします。
しかしながら、今回発売されたXSシリーズは極めて自然なピッチシフトを実現。その結果まるでカポを使うように、あるいはチューニングそのものを操作しているかのような弾き心地になっています。だからこそ、「チューニングマシン」と言えるのですね。
ちなみに、筆者は鍵盤ハーモニカをこちらに接続しておりますが、これまた極めて自然。そうした汎用性の高さも強みです。ハーモニーとしてレイヤーする際もかなり自然でとても良いです。
XS-100と何が違うの?
どちらも先述の極めて自然なピッチシフトは可能ですが、XS-100はペダルを装備、そして+/-4octという極めて広い領域をカバーしており細やかな設定も可能は上位モデルです。やはり大型のペダルでガシガシとピッチを動かすダイナミックな操作感は替えがたい魅力があります。しかし、XS-1も負けていません。
XS-1のいいところ
1.簡潔なコントロール
2つのノブと2つのトグルスイッチという構成が非常にシンプル。ひと目見て今どんな状態なのかを把握しやすいのは非常に良いポイントです。ピッチをプラスしたいのかマイナスしたいのか、トグルスイッチ一つで操作できるのは非常に便利。ON/OFFについてトグル(踏むたびON/OFF)かモメンタリー(踏んでいる間ON)かも選べますよ。
2.独立したSHIFTノブとBALANCEノブ
先程に続いてにはなりますが、このBALANCEノブが独立しているのも非常に肝。完全にチューニングを操作するような用途から、ドライ音をブレンドしてハーモニーをつくるような用途まであっという間に自在に作れます。ちゃんと大きめで操作しやすいです。そして、あくまでBALANCEなので、音量が上がったりしないのも扱いやすいポイント。
3.第三のモード「DETUNE」
SHIFTノブ下部のトグルスイッチを真ん中に固定すればDETUNEモードに。こちらとBALANCEノブを併用すると、コーラスのような効果を得られます。このモードは時間ではなくピッチでゆらぎを生み出すので、いわゆる一般的なコーラスとは異なる過度に広がりすぎないサウンド。意外とこうしたサウンドを作れるエフェクターは少ないので、「こういうのを待っていた!」という人も多いのでは?
4.エフェクターボードの収まりが良い
当然ですが、サイズはBOSSコンパクト・エフェクター準拠。エフェクターボードを大きくしたくないけれど、ピッチシフターは入れたい…という状況にはもってこいです。
5.EXP端子で更に可能性は広がる!
XS-100と違ってペダルが付いていませんが、もちろんEXP端子にEXPペダルを接続すれば、ペダルでのピッチ操作も可能に。XS-100と比較して、+/-3octと少し範囲は狭まり、簡易的ではありますが、EXPペダルが手元にある方はぜひ試してみてください。ダイナミックな操作ができますよ!
…と、いろいろ魅力をお伝えしたとしても、なかなか音の話は実感しにくいですよね。イシバシ楽器 梅田店では在庫ございましたら、試奏も可能です。XS-1とXS-100はもちろん、PS-6やOC-5との比較などもできます。
XS-1、非常におすすめです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
