皆さん!! こんにちは、御茶ノ水本店Finest Guitars スタッフ・モーリーです!
かつてGibson Memphisにて製造されていた 「ES-330」がGibson Custom ShopのHistoric Collectionにて新たに加わり、待望の復活を遂げてくれたので久しぶりにブログを書かせて頂きます!
※このブログはモーリーが気になるモデルを深堀り=ディグ(Dig)するブログです。実数値は個体により変わりますので、予めご了承下さいませ。(いつもより長いですよ… 。)

Gibson Custom Shop Historic Collection ES-330 Reissue
1958年に市場に登場したセミアコースティック構造を採用したエレクトリック・ギターの「ES-335TD」。当初はネックバインディングがなく、16インチ幅のメイプル/ポプラ/メイプルのラミネートボディを採用しており、モデル名の「T」が「Thin Body」を意味している通り、1 3/4インチのボディー厚やボディの中央にメイプルのセンター・ブロックを採用しブランド初のダブルカッタウェイモデルで、セミアコースティックギターの代名詞と言っても過言ではないほど、絶大な人気を獲得しました。
その翌年、1959年には上位機種のES-345TD-SVやES-355TD-SVがリリースされ、本機ES-330TDは同年にES-335TDのスチューデントモデルとして市場に登場しました。
ES-330TDはES-335と同様のボディ幅/ボディ厚、24 3/4インチスケールが採用されておりますが、大きな違いはセンターブロックを持たないフルアコースティック構造や16フレットジョイント、シングルコイルP-90ピックアップを採用している点にあります。
登場以降、様々なマイナーチェンジがなされますが、1969年には19フレットジョイントになり、1971年には生産終了となります。
Epiphone E-230TD Casinoに非常に似ておりますが、The Rolling StonesのギタリストBrian JonesやKeith Richards、ブルースマンのSlim HarpoやGary Clark Jr.、その他WilcoのフロントマンJeff Tweedy など様々なミュージシャンに愛用されているモデルでございます。
さて、歴史はこの程度にしてブランニューモデルの「Historic Collection 1959/1962 ES-330TD Reissue」をディグしていきましょう!




Historic Collection 1959 ES-330TD Reissue はVintage SunburstとVintage Naturalの2カラーラインナップ
Historic Collection 1962 ES-330TD ReissueはVintage Sunburstと60s Cherryの2カラーラインナップとなっております!
それぞれモデルを更にディグしています!
Historic Collection 1959 ES-330TD Reissue


16インチ幅に1 3/4のボディ厚を採用しております!

Gibsonロゴとトラスロッドカバーのみのシンプルな仕様でヘッド角は17度となっております!

ビンテージES-330TDと同様に16フレットジョイントを採用!ポジションマークはドットを採用!



ネックプロファイルは1959ES-335 Reissueと同様に太く握り応えのある「Authentic 1959 Neck Profile」を採用し22本の「Reissue Medium Jumbo Frets」を使用しております!


ヒストリックパーツのゴールドハットノブやノンワイヤーABR-1ブリッジ、プラスチックのストラップピン、Kluson Single Line White Bottonを採用!
ブリッジにはサムナットを2つ使用しており、ブリッジスタッドの歪みや曲がりを防いでおり、更に初期のES-330でも採用されているプラスチックのストラップピンを使用しています!細かい!分かってくれますか?分かって下さい!



ピックアップはフロントポジションには「Rhy P90 Under Wound Dogear Alnico 5」、リアポジションには「P-90 Dogear Reissue Alnico 3」を搭載!
フロントとリアのバランスを考え、絶妙なセレクトとなっておりますね!
その他にも写真ではわかりにくくなってしまいましたが、CTS製ポット、Luxe製バンブルビーレプリカコンデンサー、Switchcraft製ジャック、3Wayセレクターを使用しております!
Historic Collection 1962 ES-330TD Reissue


1959 ES-330TD Reissueと同様に16インチのボディ幅、1 3/4インチボディ厚となっております!

シルクスクリーンなしのソリッドな仕様ですねー!

こちらも16フレットのジョイントとなります!ポジションマークはブロックインレイが施されております!



ネックシェイプはやや薄めで握りやすい「SlimTaper 60s C Neck Profile」、22本の「Reissue Medium Jumbo Frets」を採用しております!


ヒストリックパーツのメタルトップ付きブラックハットノブやノンワイヤーABR-1ブリッジ、ブランコテールピース、Kluson Single Line White Botton、そしてアルミニウム製のストラップピンを採用しております!


ピックアップには1959 ES-330TD Reissue同様、フロントポジションに「Rhy P90 Under Wound Dogear Alnico 5」、リアポジヨンに「P-90 Dogear Reissue Alnico 3」を搭載!
こちらHC 1962 ES-330TD Reissueでは CTS製ポット、Switchcraft製ジャック、3Wayセレクターに加えLuxe製ブラックビューティーレプリカコンデンサーを使用しております!
1959 ES-330TD Reissueと1962 ES-330TD Reissueを比較!

| 1959 ES-330TD Reissue | 1962 ES-330TD Reissue | |
| ネック厚(1F) | 22.38mm | 21.50mm |
| ネック外周(1F) | 68mm | 66mm |
| ネック厚(1F) | 25.97mm | 24.16mm |
| ネック外周(12F) | 80mm | 78mm |
| ポジションマーク | Dot Inlay | Small Black Inlay |
| コンデンサー | Luxe バンブルビーレプリカ | Luxe ブラックビューティーレプリカ |
| コントロールノブ | ゴールドハットノブ | メタルトップ付きブラックハットノブ |
やはり1959 ES-330はネックが厚く、1962 ES-330はやや薄めのネックであることが数値から見ても解りますね!
他には年式にあわせてパーツが変更されており、コンデンサーまでもセレクトされております。
Historic Collection 1959 ES-330TD Reissueでは当時の仕様である、太いバウンドネックやドットポジションマーク、ブランコ・テールピース、ホワイト・プラスチック・ストラップピン、ゴールドトップハット・ノブが採用されており、カラーも当時のラインナップではチェリーレッドもありましたが、本モデルではナチュラルかサンバーストが用意されております。
それに対し、Historic Collection 1962 ES-330TD Reissueではこちらも当時の仕様である、やや薄めのバウンドネックにスモールブロックポジションマーク、ブランコテールピース、アルミ製ストラップピン、メタルトップ仕様のブラックトップハットノブが採用されており、カラーは1959 ES-330TD Reissueがナチュラルとサンバーストであるのに対し、1962 ES-330TD Reissueではサンバーストとチェリーレッドがラインナップされています。
2モデルともピックアップは「Rhy P90 Under Wound Dogear Alnico 5」と「P-90 Dogear Reissue Alnico 3」を搭載しておりますが、コンデンサーが ’59 ES-330ではバンブルビーレプリカ、’62 ES-330ではブラックビューティーレプリカと異なり、ネックシェイプなど仕様の違いもあり、実際に弾き比べるとサウンドキャラクターにわずかな違いを感じました。
もし、どちらにしようか悩んでいましたら、まずは「好みのルックス」と「ご自身の手に馴染むネックシェイプ」のどちらかから考えていただくとよろしいかな、と思いました!
実際に弾いてみた感想
実際に弾いてみた私個人の所感にはなりますが、ES-330は「ES-335よりも取り回しが良く、自宅で気軽につま弾くにはこれがベストな一本だな」と感じました。
また、フルアコ構造ながらアンプで音量を上げて歪ませても、思ったほどハウリングが発生せず、ステージでも十分活躍できる印象です!
ES-330で気になったポイント
ただ一つ気になったのが、フロントとリアの出力バランスです。
本モデルはフロントにアンダーワウンドですが磁力の強いアルニコ5マグネット仕様のP-90を搭載し、リアには通常のHistoric Collection Lesd Paul Juniorでも使用しているアルニコ3マグネットを使用したP-90ピックアップを搭載しています。
ES-330は構造上、リアピックアップがフロントより弦から遠い位置になりやすく、その影響でリア側の出力差を感じる場面があるように思いました。
出力差の解決方法
この点については、
- ポールピースの高さを調整する
- ピックアップスペーサーを使用する
という方法で改善することができます。
ポールピース調整とスペーサーの違い
個人的な印象ですが、ポールピース調整ではまとまり感はやや薄れるものの、軽やかで明瞭なサウンドになります。
一方、スペーサーを使用した場合は調整量に限りがあるものの、P-90らしい太さやまとまり感を保ったまま出力バランスを整えやすい印象でした。
ちなみにP-90 Dogear用のスペーサーはAllpartsでも販売されています。
最後に
ポールピースの高さまで調整される方は意外と少ないのですが、実はかなり奥が深く、サウンドにも大きく影響するポイントです。
ギブソンユーザーの方はぜひ一度試してみてください!
……そういえば、この「鬼ニッチなポールピース調整の世界」についてブログを書いたら読んでいただけますか?(笑)


さて、長くなってしまいましたが、1959 1962のES-330TD Reissueのディグはこれにて終了とさせて頂きます。
フルアコースティック構造の持つ豊かな響きやサウンド、弦の震える感覚を、是非ご自身でご体験下さいませ!
お問い合わせはGibson Custom Shop専門店としてスタートした、当店Finest Guitarsまで!
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